壊れているからリペアに出すのではない

あなたはサックスをリペアに出していますか?

リペアというと、楽器が壊れてしまって
その修理のためにリペアマンに見てもらうという印象が強いためか
楽器を購入して一度もリペアに出した事がないという方が多いと聞きます。

サックスは、見た目以上にデリケートな楽器なので
温度変化、湿度や衝撃、演奏する事により発生する水分などによって
楽器の状態は日々、変化し、調整が狂っていきます。

そのため、修理でなくとも調整という形で
定期的にサックスをリペアに出す必要があります。

ピアノでも定期的に調律を行う様に、
サックスも定期的にリペアに出し、
楽器の状態を常に良い状態にしておく事がベストです。

もちろん、サックスを落としてしまったとか
机にぶつけてしまってキーが曲がってしまったなど
気をつけていても不慮の事故は起こるもので
そういった時の修理もおこなうものですが
大きな修理箇所がなくても定期的に調整しましょう。

壊れている。だから、リペアに出す
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という発想は、サックス上達にも支障が出るので
リペアに対する見方をこれまでと別の角度から考えてみましょう。

そもそもですが、

サックスに完璧な状態などありません。
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たとえ新品のサックスであっても、
大手メーカーの高価なサックスであっても
完璧な状態のサックスはありません。

例えば、サックスの真ん中の「レ」の音。
ピッチが高いですよね?

しかし、これはサックスが壊れているのではなく
サックスの構造上どうしてもピッチが高くなりやすい性質にあります。

この様にサックスはメーカーや個体差によって
各音のピッチが不安定な楽器でもあります。

ですので、サックスを演奏する際は
ピッチの補正やその他、音のコントロールは奏者側のテクニックに
委ねられていると言っても過言ではありません。

ピアノの様に、鍵盤を叩けば正確な音程が出る楽器ではなく
サックスは、ある意味、最初から不完全な楽器を
奏者がコントロールして演奏していると考えた方がよいと思います。

最初から不完全な楽器を吹いている事を前提とした場合、
どこからが壊れていて、どこからが壊れていないのか
という事がわかりにくい楽器でもあります。

だからこそ、どんな時にリペアを利用すれば良いのか
という事もわかりにくいのでしょう。

例えば、こんな例を考えてみましょう。

楽器の調整が狂い、通常の力でキーを押さえた時に
トーンホール(穴)が塞ぎ切れないで音がきれいに鳴らない。

しかし、通常よりも強い力でキーを押さえるとトーンホールが塞がり
問題なくきれいな音が鳴る。

こんな楽器の状態は、壊れているかといういったら微妙ですし
自分の奏法で改善できているので楽器に不備があるとは感じにくいでしょう。

自分がどれくらいの力でキーを押さえているかなんて
感覚ですからわかりませんし、気が付いた時には通常よりも
強い力でキーを押さえるクセがついてしまう可能性があります。

この様に何か楽器の不備が起こったときに
その現象を知らず知らずの内に奏法によってカバーしているという事もあります。

ここで重要なのは、何か不備が起こった時に

楽器の調整によってカバーするのか、
自分の奏法によってカバーするのか、

という両方の側面があるという事です。

そもそもサックスは不完全な楽器なので
明らかにキーが曲がって音が出ないなどの壊れている状態は除いて
完璧に調整されている状態であっても、完全な状態ではない
という事を知っておく必要があります。

例えば、先ほどのピッチの問題も
楽器が壊れている訳ではありませんね。

奏法によってピッチ補正を行っていくテクニックは必須ですが
楽器の調整によって改善できる音程もたくさんあります。

ピッチはキーの開き具合によって変化します。

楽器によって個体差がありますので
規定のキーの開き具合より広くしたり、狭くすることで
ピッチを改善する事ができます。

楽器の構造上、すべてのピッチが改善できるわけではありませんが
全体のバランスを考慮した上で修正できる箇所もあるという事です。

この様に奏法によって修正していくのか
楽器調整によってカバーしていくのかという
両面からの視点で演奏上の不備を改善していく必要があります。

大切なことは、

これができないのは楽器のせいだとしない事と
これができないのは自分の奏法のせいだとしない事。

常に楽器側の側面と奏法の側面をフラットな視点で見ていく事が必要です。

僕は何か不都合な事が起こった場合に
まずは楽器の状態を改善してから、
奏法の側面を改善する手順をアドバイスしています。

それは、それが一番、楽だからです。

冒頭でお伝えしたとおり
サックスはデリケートな楽器であるため
奏者が気付かない内に楽器の状態が変化している事がよくあります。

リペアによって改善できるところは、すべて行った上で
その他の不備は奏法によってカバーするという考えが
奏法的にも一番ストレスなく練習に取組むことができると思います。

そのためにも楽器の状態は常に良くしておく必要があります。

だからこそ、定期的にリペアへ行って、
楽器を調整してもらう必要があります。

壊れたから、修理をする
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という発想ではなく、楽器の状態を
常に良い状態に保つという意識が大切です。

もし、定期的にサックスを調整していないのであれば
今週末にもリペアマンにサックスを診てもらいましょう。

リペアマンは、楽器のお医者さんです。

お医者さんなので、
腕のよい方、そうではない方もいらっしゃいますが
良い腕の主治医を見つけて仲良くなりましょう。

楽器のことなど、
質問するといろいろ教えてくれますよ。

それでは、今日は以上です。

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