高価 vs 安価

サックスの価格には5万円〜100万円程の価格帯までかなり値段に開きがあります。果たして、何がこれだけ価格の差を産むのでしょうか?見た目は同じでも、品質には大きな差があり、品質の悪い楽器を選ぶといくら練習しても上手くならず、逆に変なクセがついてしまうので、楽器選びは慎重に行いたいものです。

10年前は「ちゃんとした楽器は30万円以上や〜」言われていました。価格ですべての品質を定義するのは、いかがなものかと思いますがだいたいの目安として、見るのも一つの手です。今回はあくまで目安ですが、価格帯から楽器の特性を見てきたいと思います。

5万円〜10万円

5万円〜10万円のサックスは、中国製や台湾製などそれこそ10年程前は、ベルの大きさが違う、音程が悪い、粗悪な素材を使っている、キー設計がまずいなど、高価なおもちゃでした。ただ、ここ数年は、大手メーカーの楽器をコピーし、そのコピーの技術も上がっている様です。ただ、サックスは最終的には手作業で組立てて作業する所もあり、大手メーカーの職人的な技術までは反映されていない様です。正直、この価格帯のサックスはお勧めしません。

10万円〜20万円

サックスの3大メーカー(YAMAHA、ヤナギサワ、セルマー)の中でYAMAHAは10万円台のサックスを販売しています。これらはYAMAHAの上位モデルの廉価版です。大量生産モデルですね。生産ラインに乗って作られている楽器だと思いますが、大手YAMAHAの技術で作られているので、安心して演奏する事ができるでしょう。はじめてサックスを手にするにはこの価格帯がお勧めです。以前の記事にて、楽器のレンタルをお勧めしていますが取扱いがある楽器は、この価格帯の楽器だと思います。

30万円〜

本腰入れて取り組むならこの価格帯です。10年前に言われた、いわゆる「ちゃんとした楽器」となる価格帯です。このクラスからは、主に金属の素材(ラッカー、ピンクゴールドー、ゴールドプレートetc)によって、楽器の価格が変わってきます。各メーカー30万円台〜40万円の価格帯はラッカー仕上げがほとんどだと思いますが、他の高い素材であれば、それに応じて価格も高くなります。高い=良い楽器ではなく素材によって音の特徴が異なってくるので、このクラスからは品質ではなく、好みの領域で価格が変わってくるという事になります。